利益重視(≒品質軽視)の企業は滅びゆく

企業のイメージ

まずは以下の質問を見て、いずれか一つで良いので思い当たる企業名、店名あるいは商品名を頭の中に思い浮かべてほしい。
・昔買った服と比べて生地が薄くなったまたは質が落ちたと思うアパレル企業
・ちょっと採算が合わないと、すぐに撤退して別業態に変化する企業
・以前と比べて量が減ったり、味が落ちた外食チェーン店
思い浮かんだだろうか?
次にその企業に対して、あなたはどのような印象を持っているだろうか?
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ここではあなたが今、どのような企業を思い浮かべたかの答え合わせはしない。
しかし、その企業または店に対して、きっと眉を顰(ひそ)めているであろうことは、大いに推測できる。
この質問の意図は、次の2点である。
(1) 消費者(利用者)は思いの外、敏感であること。
(2) (1)を察知したことにより、一定数の消費者(利用者)が離れること。

つまり、「この程度の手抜き(品質低下、コスト削減策)は分からないだろう」という感覚は捨てるべきであり、持つべきものでも無いということである。
そして大事な商品の品質低下は、そのまま企業価値の低下に繋がってしまうのだ。
そして経営者自身も一消費者でありながら、消費者としての体験や経験を経営にうまく反映できていないように思える。

一方で、品質向上に関して消費者(利用者)は鈍感である。
上記とは逆の質問(量が増えて、美味しくなったチェーン店)をした時、あなたはどのような企業または店を思い浮かべるだろうか?
恐らく、ほとんどの人が思い悩むことだろう。

IT業界に目を向けてみると

それではIT業界はどうだろうか?
上記「品質低下」の法則は、ITの分野でもそのまま当てはまる。と私は思う。
ソフトウェアの品質低下は一見分からない。
しかし、品質の悪さは使っていくうちに端々の作り(画面更新や別画面表示等)やUIの統一感が微妙に異なっていたりする。
要するに作りこみが甘いのだ。
上記に指摘したような甘い部分があっても、ユーザビリティが若干落ちる程度で、ソフトウェアとして機能は変わらない。
だが、前章でも触れたように、人は低品質には敏感である。

では、何故そのような品質低下に陥ってしまうのか?
(1) 単なる技術力不足 (分かっていても対応できない)
(2) そもそも品質が低いと思わない (細かいことは気にしない)
(3) コスト(予算または期間)不足 (分かっていても無視)
主な要因は上記3つのいずれか、または複数要因により、おざなりになってしまうのだ。
自分を含め、IT技術者は「品質、コスト、納期の優先順位」でも述べたように、品質優先で作業を遂行し、技術者としての誇りと矜持を示してほしいと切に願う。

まとめ

・品質の低下は企業イメージを損ねる。
・人は品質の低下には敏感であり、品質の向上には鈍感である。
・あくまで主観だが、技術者としては品質優先で作業に臨む。